2017/01/09
シェアハウスの一冊『計画と無計画のあいだ』三島邦弘
[ シェアハウスの本たち ]
一冊の力を信じて本をつくる。
自由が丘にある小さな出版社「ミシマ社」が大切にしている想いです。
この本は、そのミシマ社の代表である三島氏の著書で、本づくりや本そのものへの熱い想いが込められた本です。
三島氏が以前の会社を退職し、自分の出版社をつくろうと思い立った経緯や、一緒に本をつくる仲間が集う過程が、本気と冗談のあいだを行ったり来たりしながら語られます。
三島社長の面白くてかっこいいスピーチを聴いているような感覚で、既存の出版社とは何かが違いそうだ、とワクワクさせられながら、もっと言うと、既存の会社や組織やチームとは何かが違いそうだ、と期待させられながら、どんどん読み進んでしまいます。
また、出版業界の問題や、それに対して自分たちはどう考え、どう動いていくか、といったことも、冷静と情熱のあいだを行ったり来たりしながら語られます。
マーケティングはしない。事業計画もない。でも、いい加減なわけではない。
計画と無計画のあいだを自由に行き来する社長のスタイルは、本づくり以外の場面でも大いに参考になりそうです。
色々なものの「あいだ」に存在するグラデーション的な想いが、とても心地よく感じられます。
最後まで読んで頂きありがとうございます☆