2018/12/16

シェアハウスの一冊『るきさん』

[ シェアハウスの本たち ]

のんびり、マイペースに暮らしたいと思っていても、それを実践するのは案外難しいのではないか。

僕なんかは、空き時間があると何かしなきゃと焦ってしまったり、のんびりしていると叱られるんじゃないかと怯えてしまったり、架空の敵や競争相手を勝手に想像して、自分で自分のペースを乱してしまう。

その点、この物語の主人公るきさんはマイペースを貫いている。しかも、マイペースに生きよう、などという気負いは感じられず、いたって自然体。

なかなか芯があって自立した女性だなと思う。

この本には、雑誌『Hanaco』に1988年から1992年の期間に連載されていた物語がまとめられている。1つの物語は基本15コマという短いもの。

読み進めていくうちに、少しずつるきさんの人となりがわかってくる。親友のえっちゃんとのほのぼのとした会話を中心に、全体的に平和な世界観。

バブルにもバブル崩壊にもブレずに生きる姿は、かっこいいなと思う。

黒電話やブラウン管テレビなんかも登場。昭和のなつかしさを感じられるのも魅力である。

 

最後まで読んで頂きありがとうございます☆

 

今回ご紹介した本

るきさん(著:高野文子)